ハウス・オブ・グッチ(22年公開DVD)

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巨匠リドリー・スコット監督の演出が冴え渡っている。事実を元にした見事なドラマだ。グッチの創業者、グッチオ・グッチが1953年に死んだ後、4人の息子たちが後を継いだ。その中で中心になったのが5男のロドルフォ(ジェレミー・アイアンズ)と3男のアルド(アル・パチーノ)だった。商才に長けたアルドは拠点をニューヨークに移してグッチを世界的企業に成長させたが、息子のパウロ(ジャレッド・レト)は無能な男だった。一方、ミラノに残ったロドルフォの息子、マウリツィオ(アダム・ドライバー)は生真面目な大学生で弁護士を目指していた。1978年、マウリツィオはパーティーで運送業者の娘、パトリツィア(レディー・ガガ)と運命的な出会いをする。野心家のパトリツィアは、マウリツィオが大富豪グッチ一族だと知ると、手練手管で誘惑していく。とうとうマウリツィオが結婚を決めて、父親の大豪邸にパトリツィアを招いたが、父親はパトリツィアの野心を読み取り、結婚に大反対する。マウリツィオは実家を出てパトリツィアの家に住み始め、運送業を手伝って暮らし、弁護士になる。盛大な結婚式にはグッチ家の者はほとんど欠席するありさまだった。だが、パトリツィアの野心は燃えていた。テレビで知った占師のピナ(サルマ・ハエック)に悩み事を相談しながら、グッチ一族に近づいていく。娘を産んだ後、ロドルフォに孫娘を見せに行く。絶縁状態だったロドルフォの気持ちが変わる。病んでいたロドルフォが亡くなると、パトリツィアの関心は莫大な遺産に向かう。だが、ロドルフォが残したグッチの50%の株式は無署名のままだった。残りの50%は、アルドたちが持っている。パトリツィアは、夫を唆してグッチの株すべてを手に入れようと策略を廻らす。パウロを利用して父親の脱税を告白させ、アルドは70歳で実刑を受ける。才能のないパウロの事業は失敗し、株を中東系の投資家に売ろうとする。刑期を終えた父親はそれを知って激怒するが、遅かった。パトリツィアとマウリツィオはとうとう全ての株式を手に入れるが、ようやくマウリツィオにも妻の野望が見えてきた。マウリツィオは妻と別居し、新たな女性と暮らし始める。離婚を迫られたパトリツィアは、自分の夢がすべて消えて行くことに激しく憎悪した。マフィアの殺し屋を雇い、夫を射殺させたのだ。夫の豪邸と遺産を手にしたパトリツィアだったが、すぐに犯行は露見した。パトリツィア、犯行を手引きした占師のピナ、実行犯の男二人は逮捕されてしまう。低迷していたグッチはやがて復活していくが、そこにグッチ家の人々は誰もいなくなっていた。原作、サラ・ゲイ・フォーデン、脚本、ベッキー・ジョンソン。

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